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M One News 16-20           2016/11/26 年末調整よりも法定調書の方が大変です

 郵便料金や発送配達費の節約は、コスト削減には欠かせません。
 2015/04/01のヤマト運輸の「メール便」廃止騒動は、「信書」って何?という疑問を多くの人に投げかけました。
 
「信書」とは「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、または事実を通知する文書」をいい、「民間事業者による信書の送達に関する法律」(通称:信書便法)で規制されています。
 
 信書とそうでないもの(以下、信書外と呼ぶ)の具体例を挙げると、
・信書・・・・請求書、納品書、申告書、通知書、招集通知、免許証などの許可証、印鑑証明書などの各種証明書、履歴書、給与明細など
・信書外・・・新聞、雑誌、カタログ、DMなど
 
 
 これはいいとして、わかりにくいのが、次のケース。
 
【ケース1】取引先から会社宛に送付する請求書は「信書」ですが、本社から支店へ送付するときは信書外
【ケース2】給与明細も、本社から支店へ送付するときは信書外ですが、支店から社員へ送付するときは「信書」
 
 
 ???ですが、もう少し見てみましょう。
 
【ケース3】ダイレクトメールでも、チラシなら信書外ですが、受取人名が文書自体に記載されているDMは「信書」
【ケース4】履歴書を応募者から企業に送付するときは「信書」ですが、企業が応募者に返送するときは信書外。ただし、合否通知を同封するときは「信書」
 
 
 つまり、内容物の重要さではなく、差出人の意思が込められているかどうかが、信書となる基準と言えそうです。
 前述の「信書」の定義にあったとおりだということですね。
 
【ケース5】キャッシュカード、クレジットカード、会員証、パスポート、航空券、入場券は信書外
 
 意外なのが、クレジットカードやキャッシュカードは信書外という点。
 航空券や入場券は金券ですらあるのに・・・。
 
 と考えてくると、信書とは別に、損害リスクを考えなくてはならないことに気づきます。
 また、実務上、紛失したときに備え、追跡可能性も実務上、外せない点です。
 
 つまり、差出人や受取人は、損害リスクと追跡可能性を考慮し、信書になるかどうかを考えるべき、ということになります。

  送付物の内容に応じて、うまく使い分けたいものですね。
 
 最後にもう1点。
 差出人の信用や評価も受取人に見られる点も、注意する必要がありますよ。

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