M1村田宏彰公認会計士事務所
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ビジネスを伸ばすためには、どのようなデータが必要でしょうか。
例えば、あなたが3店舗あるレストランのオーナーとします。
真っ先に思い浮かべるのは、各店舗の売上でしょう。
次に、どの商品が売れているのか、メニューごとの売上も把握したくなるはずです。
仕入れデータも把握しなければなりません。
どの店舗が儲かっているのか、店舗ごとの利益を見たいからです。
また、支払面を考えると、各店舗でバラバラに仕入れると、請求書が来て初めて支払額がわかる、ということになりかねません。
したがって、利益管理面だけでなく、資金繰り面でも本社一括管理が求められます。
さらに、メニューごとに食材が異なり、食材ごとに保存期間が違うので、在庫管理も必要です。
こう見ていくと、売上という一つの切り口だけでなく、複数の切り口で数字を把握することが求められるのがおわかりかと思います。
さらに、どの営業マンが稼いでいるかも知りたいところです。
通常は売上で判断するのですが、接待交際費10万円で1000万円の売上を上げる営業マンと、接待交際費100万円で同じ1000万円の売上を上げる営業マンのどちらが、会社に貢献しているでしょうか。
そう考えていくと、いろいろな角度から把握・分析しなければならないことがわかってきます。
ここで「単位」とは、店舗・メニュー・営業マンなどを指します。
こういった、経営に必要なデータをいろいろな角度から把握・分析し、そのうえで適切な手をタイムリーに打っていく、これができる企業が、他社に先駆けて業績を伸ばすことができるのです。
ところが現状はというと、それができている会社はほとんどありません。
何故なら、このような経営に必要な資料作成に、かなりの時間・労力がかかってしまうからです。
1ヶ月近くも経って社長の手元に資料が来るようでは、とても使い物になりません。
数字集計に時間を使うのではなく、打ち手にこそ時間を使うべきなのです。
しかも打つ手は、早いほど頻度が多いほど、効果的です。
ソフトバンクは20年以上前から日次決算していますし、ユニクロは時間単位で在庫管理を行っています。
実際、このような企業の黒字率は、できていない企業に比べ、2倍近いという統計数字が出ています。
リーマンショック以後、さらに格差が拡大しています。
ビジネスを伸ばすのに必要なのは、「もっと頑張ること」ではないと思います。
現状を判断し、適切な手をタイムリーに打つためのツール、いわば「杖」を持つこと。
経営にしろ、勝負にしろ、最小の努力で最大限の効果を上げるのが秘訣なのは、古今東西、変わりません。
(作成中)